株式会社ラグーナテンボス様

年間で約1ヶ月分の工数削減を実現!待ち時間表示やイベントPRに活用し、顧客利便性を向上


自然豊かな三河湾を臨む愛知県蒲郡市の複合型リゾート「ラグーナテンボス」。その中にある「ラグナシア」は、「海のシルクロード」のテーマパークです。多彩なアトラクションやエンターテイメントショー、夏はプール、冬はイルミネーションなど、一年中楽しめる要素が盛り沢山で、期間限定のイベントも多数開催されています。今回、「ラグナシア」のガイドマップとしてプラチナパークが導入された背景や効果、今後の展望についてお話を伺いました。

「ラグナシア」エントランス
「ラグナシア」エントランス

プラチナパークの導⼊に⾄った背景

- プラチナパークの導入背景について、教えていただけますか?

もともと社内で園内マップをデジタル化したいという声が上がっており、アプリ開発をするか独自でシステムを開発してデジタル化するかなど様々な意見がありました。ちょうどその際にプラチナパークを知り、お話を聞かせていただきました。

- なぜ、プラチナパークをお選び頂けたのでしょうか?

アプリ開発や独自のシステムとなると、後々担当者が変わった際に引き継ぎが難しいと感じました。一方、プラチナパークは誰でも操作できるようなわかりやすいインターフェースであるという点で魅力を感じました。他社と比較検討した際、遊園地の導入実績があり安心感があっただけでなく、待ち時間表示、スムーズな操作性、自動翻訳などの機能面で他社より優れていたため、プラチナパークを選びました。

「ラグナシア」プラチナパーク画面
「ラグナシア」プラチナパーク画面

- 今回のマップに関する施策はどのようなものだったのでしょうか?

導入により解決したかった課題は以下の3つです。

1.ガイドマップや折込チラシの印刷部数削減
イベントを期間限定で開催することが多く、紙のガイドマップ校了日にイベント開催が決定しガイドマップに掲載できないこともありました。そのため、ガイドマップの他に折込チラシを作成しており、印刷物の削減が課題となっていました。特に繁忙期は大量に準備し、イベント期間が終了すると余った印刷物は破棄せざるを得ない状況でした。プラチナパークを導入することで、ガイドマップやイベントチラシの印刷部数を削減し、廃棄物も削減できると考えました。

2.お客様の利便性向上
従来はアトラクションやレストランの待ち時間を知るためには目的地まで行く必要があり、お客様が効率的に園内をまわることができませんでした。プラチナパーク導入により、待ち時間を把握した上で周遊プランを立てることができるようになるなど、園内周遊を効率化し、顧客利便性を向上できると考えました。

3.情報更新の迅速化
イベントの新情報やアトラクションの運休情報などの最新情報について、現地での告知や、紙のガイドマップ・折込チラシ掲載の他、新たにポスターを制作、園内掲示したりすることで告知していました。こうした情報提供をデジタルマップ上で行うことで、ツールの制作時間を省き、より早くお客様に届けることができると考えました。

上記3点に加え、「旬のイベント情報を掲載し、これまで出していた紙のガイドや折込チラシの内容をすべて掲載した上でプラスアルファのものにしたい。紙では表現できないデジタルならではの発信がしたい」という思いがありました。

これまでの紙ガイドでは、イベント情報に関して文字と写真でしか表現できなかったため、どの店に何があるかは現地を訪れてみないとわかりませんでした。プラチナパークによって、どのレストランにどんなイベントメニューがあって、お土産はどこに行けば買えるということが、位置情報も含めてわかるようになりました。ラグナシアに馴染みのないイベント目的のお客様にとって、特に利便性を高めることができたのではと感じています。

イベント別カテゴリでの表示
イベント別カテゴリでの表示

- 全体のパーク運営の中ではどのような位置付けでしょうか?

来園されているお客様だけでなく、まだ来園されていないお客様に対しても、ラグナシアを知っていただけるようなツールとして活用していきたいです。時代の流れとしてデジタル化は避けられないため、段階的にではありますが、将来的に紙のガイドをなくしてデジタルマップだけで完結することで、コスト削減効果と顧客利便性をさらに高めていければと考えています。

- 工夫した点があれば、教えていただけますでしょうか?

来園されているお客様だけでなく、まだ来園されていないお客様に対しても、ラグナシアを知っていただけるようなツールとして活用していきたいです。時代の流れとしてデジタル化は避けられないため、段階的にではありますが、将来的に紙のガイドをなくしてデジタルマップだけで完結することで、コスト削減効果と顧客利便性をさらに高めていければと考えています。

導入後に生まれた効果

- プラチナパーク導⼊後、どのような効果が出ていますか?

特に大きな効果として感じているのは、制作物に関する工数削減です。紙のガイドマップ制作と折り込みチラシ制作の削減工数を合計すると、年間で少なくとも20〜27営業日、約1ヶ月分の時間が削減できたことになります。こちらに伴い、紙のガイドマップの印刷部数も少なくなり効果が出ています。

これまでシーズンごとに作成していた紙のガイドマップを通年で使えるデザインに変更し、旬のイベント情報はプラチナパークで配信することで、制作物に関する工数を大幅に削減することができました。

変更前のガイドマップ(シーズンごとに作成)
変更前のガイドマップ(シーズンごとに作成)
変更後のガイドマップ(通年で使用)
変更後のガイドマップ(通年で使用)

紙のガイドマップについては、以前は年に3〜4回程、シーズンごとに更新・印刷していたのを、プラチナパーク導入後は通年で使用できるものにしたため、更新のためのマップ制作・校正作業が必要なくなりました。ガイドマップ制作1回あたり、少なくとも約39時間(約1週間)の工数削減となり、こちらだけで年間117~156時間(15~19.5営業日)の工数削減となりました。

旬のイベント情報については、都度折込チラシなどを制作していたものをプラチナパークで配信することとしましたので、その分の工数が削減されています。1つの折込チラシのデジタル化で少なくとも15時間の工数が減り、折込チラシ制作が年間で3〜4回以上ありましたので、年間で最低でも45~60時間(5~7営業日)分の工数削減となりました。

紙のガイドマップ制作工数117~156時間と折込チラシ制作工数45~60時間の合計で162〜216時間。1日8時間労働の場合、20〜27営業日つまり約1ヶ月分の工数が削減できている計算です。

また、イベント広報でプレスリリースを配信した際、デジタルマップのPV数が来場者数の何倍にも伸びたのが印象的でした。従来は、遠方からラグナシアがどんなところか、HPやSNSでしか知るすべがなかったのですが、プラチナパーク導入によって具体的にどんなところか知っていただくことができるようになったことを効果として実感しました。イベントのLPサイトにデジタルマップを埋め込みしたこともデジタルマップのPVが大きく増加した要因と考えられます。

ダッシュボード画面(一部抜粋)
ダッシュボード画面(一部抜粋)

- 組織内外からの評価・評判はいかがでしょうか?

社外では、とある企業より、ラグナシアがプラチナパークを導入したことを知り、どういう効果があったか尋ねられたため、お伝えしました。複数のテーマパークでデジタルマップが導入されているのを見て、自分たちもデジタル化したいと興味を持たれたそうです。

社内では特に現場スタッフと、通年の紙ガイドと併用して徐々にデジタル化していこうと話しています。どのように認知度を拡大していくかのアイデア出しや、「待ち時間」や「運休情報」「運休時間」の更新、園内にQRコードを設置してもらうといった実務面も含め、現場スタッフの理解、協力のもと進めています。

- 効果は期待通りでしたでしょうか?

まず、工数削減、印刷部数削減については、期待通りの効果が出ていると感じています。スポット情報入力がフォーマット化されているので、レイアウトを考える時間が短縮されました。校正作業もURLの送付のみで済むため、デジタル化で格段にスムーズになったと感じています。

イベントホームページにデジタルマップを埋め込んだことで、入園者以外の遠方の方にも見ていただけたのも良い意味で想定外の効果でした。キャラクターコラボイベントはラグナシアの認知度拡大も目的の一つですので、ラグナシアを新しい形で知っていただけるようになったのは良かったと感じています。

デジタルマップのユーザー数を入園者数で割った利用率に関しては、導入当初はあまり高くなかったのですが、園内ポスターのデザインを変更した10月からは改善し、高い水準で推移しています。

変更後のガイドマップ(通年で使用)

今年の2月に開催したコスプレイベント「ラグコス」(ラグナシアで例年行っている人気イベント)開催日は例年通り大盛況で、直近で最も入場者数が多い日となりました。その日でも利用率が16.4%と、グループ単位で使用することを考えると、かなりの割合で使用いただいている数字となっています。このように、デジタルマップの利用率に関しては、告知方法の工夫で改善しつつあり、お客様の利便性向上に貢献できていると考えています。

- ダッシュボードのデータは活用どのように活用されていますか?

先程お伝えした利用率を算出する際、ダッシュボードで表示されるユーザー数を使っています。日々の利用率とその推移を計測し、分析に活用しています。また、カテゴリ分析、スポット分析から、お客様がラグナシアの何に興味を持っているか知ることができるため、パーク全体のマーケティングやマップの改善に役立てています。

ダッシュボード画面(一部抜粋)
ダッシュボード画面(一部抜粋)

- 組織内外からの評価・評判はいかがでしょうか?

社外では、とある企業より、ラグナシアがプラチナパークを導入したことを知り、どういう効果があったか尋ねられたため、お伝えしました。複数のテーマパークでデジタルマップが導入されているのを見て、自分たちもデジタル化したいと興味を持たれたそうです。

社内では特に現場スタッフと、通年の紙ガイドと併用して徐々にデジタル化していこうと話しています。どのように認知度を拡大していくかのアイデア出しや、「待ち時間」や「運休情報」「運休時間」の更新、園内にQRコードを設置してもらうといった実務面も含め、現場スタッフの理解、協力のもと進めています。

プラチナパークの活⽤で今後⽬指していきたいこと

- 今後取り組んでいきたいと考えていることはございますか?

使いやすいマップにしていくにあたり課題と感じていることとしては、「待ち時間の更新」があります。お盆など繁忙期で忙しいときにアプリからデジタルマップ上の待ち時間を更新することができず、お客様から「待ち時間表示と実際の待ち時間が違う」という声をいただくことがあります(※)。また、デジタルマップ上のイラスト化されたスポット目印が、マップに馴染みすぎて分かりづらいという声をいただくこともあります。

それぞれ、対策をボールドライトさんとも相談しながら改善していきたいと思います。 顧客利便性向上に役立つ新機能も現在開発中と聞いており、期待しています。将来的には、お客様の利用率も満足度もどちらも高いデジタルマップにしていきたいと考えています。他社のデジタルマップも参考にしながら、認知の拡大や利便性改善について今後も研究していけたらと思っています。

※スマートフォンアプリ「CONNECT」から、店舗の待ち時間や詳細情報などを設定・更新することができます。アプリによる入力の他、AIカメラによる混雑情報取得も可能です。

ラグーナテンボス 広報ご担当 鈴木 様
ラグーナテンボス 広報ご担当 鈴木 様

- これまでの取り組みを振り返って感じていることをお教えください。

サポートのご担当者さまには、システムについて何もわからない状態から使い方や不明点など解説いただいて、大変感謝しております。どんどん新しい機能が追加され、その都度お知らせいただけるので助かっています。 今後はデジタルマップの認知度拡大と利便性向上を目標にして、引き続き活用していきたいと考えています。

ありがとうございました。


関連情報

ラグナシア公式HP

www.lagunatenbosch.co.jp/lagunasia